こんな感情は初めてだった。
気持ちを伝えた時の愛子の反応が可愛くて…心からの笑顔になれた。
「そう言ったじゃん」
「ホントにホント?」
「ホントにホント!」
「マジで?」
「くどいって」
そのまま街をぶらつきながら他愛もない会話を繰り返している。
店を出てからずっと愛子は同じ質問だった。
「にゃは」
彼女は笑っていた。
言葉であらわしたら「ほくほく」って感じの微笑み。
満面なく、っつうか力いっぱい幸せを表現している彼女の表情を見ていると幸せだった。
愛子と付き合うことを決めたのは一緒にいたいって純粋に思えたからだった。
「ホントに私と付き合うの?」