登場人物
相田響(あいだひびき)―― サイレントチルドレンという感覚遮断の特異体質をもつ。徹と共にバンドでヴォーカルと作曲を務めている。愛子の彼氏。
佐奈田愛子(さなだあいこ)――お嬢様。響のコトが大好き。響のバンドに詞を提供している。隠していた過去を知るも響がサイレントチルドレンであることは未だ知らない
木下徹(きのしたとおる)――響のバンドのギタリスト。響と愛子のことを快く思っている
*この物語に登場する人物、団体、設定等は全てフィクションです
変化
DAYBREAK(デイブレイク)
東京のライブハウスを中心にここ1年で急速に力をつけた新進気鋭のテクニカルバンド。
ヴォーカル、相田響。
ギター、木下徹。
ベース、市江司。
ドラム、殿村健太。
個々の高い演奏能力とリーダー徹の統率力のもと彼らはメンバーの大半が18歳という若さで、ライブバンドとして確固たる地位を築いていった。
東京の某スタジオ。
彼らは週に2日の練習をみっちり行う。
火曜と金曜。
今日が丁度その練習日だ。
「わるい、音がずれた。チューニングさせてくれ」
徹のチューニングがずれたらしい。
「わかった」
響は煙草を片手にスタジオを出た。
「俺も一服してくるわ」
健太も後に続く。