愛子の歌詞のせが早く済んだから雑談をすることになった。
なんだか最近実らない恋を歌うラブソング系の詞が多い気がする。
誰か好きな奴でもいんのかな?
そう思うと胸の奥の痛みが少し強くなった。
苦しくて…気づいたら聞いていた。
「誰か好きな奴でもいるの?」
…なに聞いてるんだ?俺。
愛子は顔を少し赤くして俯いてしまった。
よっぽどそいつのことが好きなんだな。
その反応が可愛くて、誰が好きなのかホントに聞きたい。
「ほら言ってみろよ。応援するからサ」
少しの沈黙のあと彼女は呟いた。
「……響くん」
えっ???
「響くん…のコトが好き……だったりするんですけど……」
尻つぼみな彼女の告白に…頭の中が真っ白になった。