――――――――正直、どうしていいかわからなかった。
うわ言のようにごめんなさい、ごめんなさいと泣きじゃくる彼女…。
不用意に返してしまった俺の失言のせいだ。
俺のせいで傷つけてしまった。
近づくと無理矢理椅子をこちらに向け、俯き泣きじゃくる愛子の額に自分の額を軽くぶつけた。
「ゴメンな、俺のせいで」
しゃくりあげる愛子はまともに返事も返せないようだった。
必死で涙を止めようとしているようだけど、止まりそうもない。
俺のこと、ある程度想像がついたんだろうな。
申し訳ないことをした…。
愛子のせいじゃないのに。
目を真っ赤にして泣いている愛子に微笑んだ。
「愛子……ありがとう」
なるべく優しく聞こえるよう…気遣って。
瞼に唇を重ねた。